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クリニックの資金繰りはなぜ厳しい?今すぐできる解決策とは?

医療業界

 

医師と言えば周りからはお金持ちだと思われています。

ですが現実は、多くの開業医がクリニックの経営に頭を悩ませています。

ある調査によると、開業医の4人に1人が検診などのアルバイトでクリニックの経営を維持しているというデータがあります。

 

あんなにがんばって受験を突破し、膨大な知識を詰め込んで医師免許を取り、つらい研修医の期間を乗り越えた。

そして日々、患者さんのために身を削って働いている。

なのになぜかクリニックの口座にお金が残らない。

 

一体なぜ、自分がこんなところで頭を悩ませなければならないのか。

報われないやるせない思い、お金が減っていく胃が締め付けられるような不安でいっぱいになっている先生も少なくないはずです。

 

これは先生の経営努力が足りないわけではありません。

今の医療現場の構造そのものによって、院長先生の体力とお金を削り続けるという、悲しい現実です。

 

でも嘆いていても何も始まりません。

放置すればこのままズルズルと、廃業への道へ引きずり込まれてしまいます。

 

この現状をなんとかすべく、何かしないといけない。

この記事では、そのような状況から抜け出すための、具体的な方法をお伝えします。

 

院長のせいじゃない!クリニックの資金繰りが苦しくなる「本当の理由」

「経営が苦しいのは、自分のマネジメントが悪いからだ」

そう思い込んで、一人で抱え込んでいる院長先生は少なくありません。

 

でも、少し立ち止まって考えてみてください。

これだけの逆風が重なって、キャッシュが潤沢なクリニックの方が、むしろ異常なんです。

 

  • 値上げ出来ない診療報酬制度
  • 医療器具や光熱費などのコスト上昇
  • 採用コスト
  • レセプトのタイムラグ

数え上げればキリがありませんが、現在の医療業界には台風のような逆風が吹き荒れています。

 

国や政治家は本当に日本の医療のことを真剣に考えているんだろうか?

医師会は現場の医師のことを理解しているのだろうか?

そんなことを考えてしまいます。

 

ですが、いくら考えても解決策は出てきません。

まずは自分がどうするか、自分が出来ることは何か?を考えることが重要です。

 

まずは今月を乗り切る!手元のキャッシュを増やす4つの即効策

資金繰りが厳しいと言っても、緊急度がそれぞれ違うと思います。

ここでは具体的な解決策を、緊急度が緩い順から4つお伝えしていきます。

WAM・日本政策金融公庫への融資

まだ数ヶ月のキャッシュの猶予があるならオススメ。

WAM(独立行政法人福祉医療機構)や日本政策金融公庫は、医療機関向けの低金利融資制度を持っています。

一般の銀行融資と比べて金利が低く、医療機関の経営実態を理解した上で審査してくれることが多いのが特徴です。

 

ただし、融資は審査から着金まで1~2ヶ月かかります。

完全にキャッシュが底をついてから駆け込んでも遅いです。

まだ現金に余裕があり、すでに借り入れをしてなければ、早めに検討してみてください。

リース・ITシステム費の見直し交渉

CTや内視鏡などの医療機器のリース料、電子カルテの保守費用、国の義務化で導入したオンライン資格確認(マイナ保険証対応)のシステム維持費——これらは毎月、確実に出ていく固定費です。

実は、これらは交渉次第で支払い猶予や条件変更に応じてもらえるケースがあります。

 

特にリース会社は、返済が滞ってから連絡が来るより、事前に相談に来てくれる方を好みます。

「現状が厳しい」と正直に伝えて、支払いを一時的に猶予してもらったり、月額を下げる交渉をしたりすることは十分可能です。

まずは契約書を引っ張り出して、各社の担当者に連絡してみてください。

翌月以降のコストが下がる可能性は十分あります。

健診バイト

週末に健診センターや他院の当直に出て、そのバイト料でクリニックの運転資金や自分の生活費を補填している院長先生が、実はとても多くいます。

表立って話す人はいませんが、開業医の4人に一人は定期的にバイトをしているのが現状です。

 

もちろん体力も使いますし、ストレスもかかります。

何より根本的な解決のための考える時間も少なくなりますので、あまりオススメは出来ません。

ただ最近は即日や数日後の入金がある医療バイトも多いので、一時の資金を確保するためには有効です。

2ヶ月後のレセプトを、明日、現金に換える

「WAMへの申請は時間がかかる」

「リースの交渉だけでは焼け石に水」

「バイトで凌ぐのはつらいし、根本改善にならない」

そんな時に使える医療機関だけが持っている特別な手段があります。

それが診療報酬ファクタリングです。

 

「ファクタリングって何?」

って思う方も多いかも知れませんので、詳しくは次の章で解説します。

 

知ってる人だけ救われる「診療報酬ファクタリング」の仕組み

ファクタリングとは簡単に言えば「診療報酬の前借り」です。

専門のファクタリング会社が、先に入るはずの診療報酬をすぐに払ってくれ、診療報酬は社保か国保がファクタリング会社に返済してくれる仕組みです。

当然、手数料はかかりますが、2ヶ月後に入金の診療報酬をすぐに手にすることができます。

国保や社保は文句言わない?

ファクタリングでは、最終的には国保や社保がファクタリング会社に診療報酬を支払うことで完結します。

 

ちょっと気になるのが国保や社保が文句言わないか?ってこと。

結論としては、一切文句を言わないです。

 

実はファクタリングは医療業界において「よくあること」なんです。

同業者間では、お金の話はしにくいので、広まってないだけです。

 

国も医療・介護業界の資金調達として想定しており、当然法律上の問題もありません。

さらに手続きとしては振込先を変えるだけなので、大きな手間もありません。

 

国保や社保の人たちも「ああファクタリングですね」って感じなんです。

もしここで心配されてるなら、簡単に行き過ぎて、拍子抜けすると思いますよ。

医療ファクタリングは手数料も安い

一般的な企業のファクタリングの手数料は5~20%が相場です。

ところが医療ファクタリングの手数料は1~5%と圧倒的に安いのです。

その理由は、ファクタリング会社にとっての生命線である、支払ってくれる先が公的機関だからです。

 

一般企業の場合、相手が倒産して回収できなくなるリスクがあります。

しかしクリニックのレセプト請求先は国。倒産することはありません。

つまりファクタリング会社にとって回収リスクがほぼゼロなので、その分だけ手数料が安くなるのです。

 

これは医療機関だけが持っている、大きな特権です。

審査はあるの?

ファクタリングにおいて、審査は一応あります。

ですが基本的にファクタリングの審査で見られるのは「売掛先の信用力」です。

建設業界なら元請け会社、医療業界は国です。

100%潰れない国を審査するわけなので、ほぼ100%審査に通過します。

 

たとえこちらの経営状況が悪くても、ファクタリング会社にとって重要なのはレセプトを回収できるかどうかなので、医療関係はまったく問題ないと言うわけです。

※ひとつのレセプトで複数のファクタリング会社を利用する「二重請求」などはさすがに審査落ち。そういう不正をチェックするための審査です。

医療ファクタリングのメリット・デメリット

以上のことを踏まえ、医療ファクタリングのメリットとデメリットを整理してみましょう。

 

メリット

  • 申請から最短即日、遅くとも数日で現金化
  • 信用情報にキズがつかない、つまり金融機関への影響なし
  • 医師会や同業者には情報が行かない
  • 手数料が安い

 

デメリット

  • 手数料がかかる

 

つまりは「多少の手数料」で「入金が早くなる」という仕組みです。

もちろん入ってくるお金が増えるわけではありませんが、急場をしのぐと言う意味では、非常に使える仕組みです。

クリニック向けおすすめファクタリング会社3選

クリニック向けのファクタリング会社を3社ご紹介します。

選定基準は「大手で安心できる」「手数料が安い」「入金スピードが早い」の3点です。

JPS

JPS

大病院におすすめの法人専用ファクタリング会社。

業界最大手の一角で、医療専門チームを持ち、最大3億円までのレセプトに対応しています。

手数料は2%~となっています。

  • 手数料:2~10%(相場は2~5%)
  • 対象:医療法人
  • 特徴:最大手の安心感、大病院にも対応
  • 注意点:個人クリニックは利用不可

QuQuMo(ククモ)

QuQuMo(ククモ)

クリニックには大本命。

手数料は1%~で、医療法人にも個人院にも対応可能。

最短2時間での入金が可能です。

法人・個人問わず、クリニックの院長先生には、まずここから相談することをおすすめします。

  • 手数料:1%~(相場は2~5%)
  • 対象:法人・個人
  • 特徴:オンライン完結、手数料も安い
  • 注意点:特になし

ペイトナー

ペイトナー

個人事業主専用のファクタリング会社です。香取慎吾さんのCMでも有名。

AI審査を採用しており、最短10分での入金が可能です。

ただし手数料は10%と高めで、初回は25万円まで。

少額を今すぐ、という場面に向いていますが、医療関係ならあまりオススメはしません。
どちらかと言えば一般業種向け。

  • 手数料:一律10%
  • 対象:個人事業主(クリニック可)
  • 特徴:最速10分で入金
  • 注意点:初回上限25万円、手数料が高め

 

経営危機からの脱却!院長個人の力で経営を安定させる長期戦略

まずは今月のピンチをファクタリングで乗り越えたら、次は「二度と同じ状況に陥らない」ための土台を作るフェーズです。

クリニックの経営を健全化する、いくつかの方法をご紹介します。

自由診療の段階的な導入

保険診療の問題は、7割の入金が2ヶ月後になること。

しかし、自由診療であれば窓口で10割をその場で回収できます。

これがキャッシュフローの安定化に少なくない影響を及ぼします。

自由診療と聞くと皮膚科のイメージがありますが、他の科でも結構導入できるものは多いです。

 

  • 内科:サプリ販売、疲労回復注射など
  • 外科:PRP療法、自費のハイドロリリースなど
  • 小児科:乳幼児向けスキンケア物販、親御さん向け自費注射
  • 心療内科:自費のカウンセリング外来、サプリ販売

もちろんすべてを自費にする必要はありません。

月の売上のうち、自費の割合が少し増えるだけで、手元のキャッシュの感覚がまったく変わってきます。

 

診療中にさらっと勧めるのがポイントです。

決して押し付けるのではなく、あくまでさらっと。

インターネット対策

HPなどすでにお持ちのクリニックが多いと思いますが、すぐに出来る対策があります。

それがGoogle Mapのレビュー対策です。

レビューをくれた患者さんに対し、院長自らコメントを付ける。

それによって「この院長は信頼できる」と思ってもらうことが出来ます。

 

ただし患者さんにレビューを書いてもらうのを、クリニックで勧めるのはNGです。

特にインセンティブを付けるなどすると違法になります。

 

あくまでレビューを付けてくれた人に対し返信する。

悪いレビューに対しても、改善策を提示するなど、真摯な対応をすれば患者さんは集まります。

面倒ではありますが、お金もかからないし、地味に効いてきます。

「辞めない職場」が最大のコスト削減

クリニックにおいて大きなコストが採用コストです。

看護師が1人辞めるだけで100万円以上の損失です。

それが分かっているなら、100万円の一部を今いるスタッフの処遇改善に使う方が、経営的には圧倒的に合理的です。

 

給与の見直しだけではなく、シフトの柔軟化、院長先生自身のコミュニケーションの取り方、スタッフが意見を言いやすい雰囲気づくりなど。

お金をかけずに今日から始められます。

 

スタッフが定着すれば、採用費が減るだけでなく、施設基準も安定し、診療の質も上がり、患者満足度も向上するという好循環が生まれます。

 

まとめ:急場をしのぎ健全なクリニックを

経営状況がうまくいかない。

そんな時って、正直何も手がつかない。

経営を改善したいと思っても、今お金がないという現実に心が支配されて、解決策も出てこないのだと思います。

 

国や医師会は頼りにはなりません。

自分のクリニックは自分で守らなければならない。

 

まずはこの窮地を凌ぎましょう。

その上で対策を考えて行きましょう。

 

経営状況が悪いのは、決して先生のせいではありません。

診療報酬制度の壁、人材採用、レセプトのタイムラグ、国や医師会などの無理解。

今の医療現場で経営を維持すること自体が、並大抵のことではないのです。

 

バイトに走るのはあまりお勧めできません。

体力以上に、心も削ってしまうからです。心が削られると悪いことばかり頭をよぎります。

 

まずは2ヶ月後のレセプトを今受け取って、精神的に余裕ができてから、これからのクリニックのこと、先生自身の人生について考えてみてはどうでしょうか。

 

きっと明るい未来が待っています。

国だって医療崩壊につながるような、今の状況をそのまま放置するとは思えません。

なんとか生き残れば、必ず道は開けますよ。

 

日々、医療の現場を支える応援しています。

 

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